過去のリターンから考える
S&P500のほうがリターンは高い。しかしながら今後もS&P500の方が高いとは言えない。確証が全くない。
バンガード社などは今までの米国は堅調すぎたとし、今後10年はオールカントリーの方がリターンは高いと予想している。世界的な流れではオールカントリー推しが多い印象だ。
コスト面から考える
※2026年5月時点の情報
| ETF | 投資信託(eMAXIS Slim) | |
|---|---|---|
| S&P500(VOO) | 0.03% | 0.08140% |
| オールカントリー(VT) | 0.06% | 0.05775% |
ETFだとVOO(S&P500)が信託報酬0.03%、VT(オールカントリー)が0.06%。投資信託だとS&P500が0.08140%、オールカントリーが0.05775%。ただし、隠れコストと言われる「その他の費用」というものがあり、それをプラスするとS&P500もオールカントリーもほぼ同じになる。
なお、eMAXIS Slim S&P500は純資産総額が6兆円を超えており、受益者還元型信託報酬率を適用すると実質約0.077%程度まで下がる仕組みになっている。
ETFで購入するならVOO(S&P500)の方がコストは安い。ただし大多数の人が投資信託で積み立てることを考えると、コスト差はほぼ無視できる水準だ。その場合、より広い分散が取れるオールカントリーに軍配が上がる。S&P500が0.05%程度になってくるとややS&P500の方がコスト面では有利かもしれない。
市場ポートフォリオ理論から考える
時価加重平均総額のインデックスに投資するのが合理的。理論的に考えると、より理論に近いのはオールカントリー。S&P500でも十分に分散は効いているが、より理論的なのはオールカントリー。やや好みの問題になってくる。ただし理論的に最も近いのはやっぱりオールカントリーだ。
総合的な判断で考える
以上を踏まえると、オールカントリーが凡庸だが無難な選択だ。初心者でも上級者でも選ぶに値する投資先だと思う。
なぜ、S&P500とオールカントリーで悩むのか
みなさんの根底にあるのは損したくない、勝ちたいという意識だ。これはあくまで私の印象だが、S&P500を選ぶ人というのは一番リターンが高い投資信託を選びたい、S&P500を選んでオールカントリーに勝ちたい。オールカントリーを選ぶ人は何も考えず放置したい。という人が多い気がする。
投資でお金持ちになろうとしてはいけない
投資はあくまで資産運用というツールであって目的ではないので、投資で大きなリターンを求めると少なからず大きなリスクを取らなければならなくなる。しっかりと働いて稼ぎ、大きなお金を株式市場という場所に移動しない限りは大きなリターンは得られないということだ。つまり、お金を持っている人が投資でも大きくお金を増やせるということなので、仕事やら副業やらをしっかりと頑張らなければいけないということだ。「えー結局、しんどい。」となるのは重々承知だが、これが現実だ。
仮に、資産別の資産運用を例にみてみよう。年率5%(控えめに)で20年間積み立てた場合の試算だ。
| 毎月の投資額 | 20年間の元本 | 結果 | 含み益 | |
|---|---|---|---|---|
| Aさん | 5万円 | 1,200万円 | 約2,055万円 | 約855万円 |
| Bさん | 50万円 | 1億2,000万円 | 約2億550万円 | 約8,550万円 |
Aさんも Bさんも投資できる額は10倍違うけども、リスクとリターンの割合は一緒だ。つまり、自分自身が許容できる範囲内で株式市場のなかに自分の資産(現金)を資金移動するというゲームだということを理解する。しかもこのゲームは自分自身の人生の晩年にならないと勝者になっているかもわからないという点もご承知おきいただきたい。お決まりの文句で恐縮だが、「投資はどうなっても自己責任でお願い致します」ということだ。
まとめ
この現実を受け入れて、みなさんがやるべきことは(僕も含めて)株式投資につかえるお金を自分自身のリスク許容度の範囲内で増やすことだ。S&P500やオールカントリーで悩むのはほどほどにして仕事や副業を頑張りましょう。ちなみに僕自身はS&P500に全ツッパしています。こんだけ合理的とか言いながら、BIGもちょくちょく買っています。当たれ6億円!!
おしまい